尻の穴の小さい男
穴の穴の小さい男よの〜
(あなのあなではなく、けつのあながちいさい)と読む。
尻にまつわる言葉を調べてみた。
穴の穴 なくして思う あなこいし by:完全無穴
けつの穴の小さい男、
その意味は・・・・・・
度量が無い。
小心である。
けちである。
(広辞苑)
穴の穴が大きい奴という言葉もあるらしいが
近年の男には見あたらない、ようだ。
他にも「尻」にはいろいろある。
◎尻が軽い。
・動作が機敏である
・落ち着きが無く言語動作が軽々しい
・女の浮気などをいう
◎尻が重い。
・無精で、容易に腰を上げない
・機敏に振る舞わない
◎尻に敷く。
・妻が夫を軽んじてわがままにふるまう
◎尻が割れる(尻を割る)。
・悪事などが露見する
◎尻に火がつく。
・物事の切迫したさまをいう
◎尻に帆を掛ける。
・急いで逃げ出すさま
◎尻を上げる。
・立ち上がる、訪問先から立ち去る時など
◎尻が据わる(尻を据える)
・一つ所に永く落ちついている
◎尻を拭(ぬぐ)う。
・他人の不始末や失敗の後を取り繕う
◎尻から抜ける
・見聞きしたあと、すぐに忘れる
どれもこれも聞いた覚えはある、こんなに尻がらみがあるとは、しりませんでした。
もう尻に穴は無いストーマだが、
穴の穴の小さい男だ。
穴の穴が大きい男を目指そう。
度量も無いし勇気も無い、けちではないと思うがけち臭いところはある。
「勇気を持て!」
昔、おじいちゃんによく言われた言葉だ。
孔子の言葉にも「義を見てせざるは勇なきなり」とある。
ちなみに
「腹がたってもこらえるわ」
これはおばあちゃんがよく言っていた言葉だ。
我慢すること、忍耐の大切さ。
こらえる所はこらえ
いざという時に勇気を出す。ということか。
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「M氏事件」
2月20日の夜、事件があった。と、直腸ガン手術の2月20日の項に書いたが、その事を書こうと思う。
いろんな事に両面があり、立場によって見方も変わるということを気付かせてくれた。
その「M氏事件」とは
2月20日の夜。
これは事件といえるかどうかは分からないが
822号室に入院されてるM氏と主治医の先生との会話に
とてもハラハラ、ドキドキした。
夜の8時頃だったろうか。
「Mさん、どうなってるのですか」
向かいのベッドのM氏のところで、彼の主治医が話しかけている。
M氏と私は同室で4人部屋。向かいのベッドとは通路を隔てて
カーテン2枚で仕切られているだけ、3メートルほどしか離れていない。
普通の話し声なら聞き耳を立てなくてもよく聞こえる。
「Mさん、どうしてまだここにいるのですか?」と再び先生。
「・・・・・」 M氏は先生の言ってる意味がよく分からないようだ。
「Mさんは、私と約束しましたよね」
「Mさんは一昨日の土曜日に退院することになっていたのではないですか?」
「はい〜、すみません」
「お約束したのに、どうしてまだここにいるのですか」
「はい。すみません、じつは先日・・・」
「回診の若い先生に二日ほど延ばしたいと了解を得ましたが・・・」とM氏。
「そうですか。だけどMさん、よく考えてみてください」
「若い回診の先生たちは患者さんの希望は断れないでしょ、聞かざるを得ないのです」
「私が手術をして毎日経過を診て、順調に回復中と判断、その上でMさんと退院日を決めたのでしょ」
「はい・・・でも」
「お互い約束したことは守っていただかなきゃ困ります」
「はい・・・」
「ここは24時間の救急病院でもあるのです」
「よくなっている方にはなるべく早く退院していただき、外来での完治をお願いしています」
「・・・・・」
「とくに病院はベッド数に限りがあります。本来なら昨日・今日、このベッドは空いていたはずです」
「例えば昨夜でも、仮に救急の患者さんが来たとします。その時ベッドに空きがなかったらどうなりますか」
「・・・・・・・」
「尊い命を失う場合だってあり得るのです」
「Mさんだけの問題ではないのです。もちろん、Mさんにも事情はあるでしょ」
「しかし我々も入院の皆さんは最優先でお守りします。が、それだけやってればいいのではありません」
「いつ、どんな救急患者さんが来院されるか分かりませんが、万全を尽くして助ける事が我々の使命です」
「そういう起こり得る事態にも備えて、総合的に判断しながら、皆さんの退院日等も決定しているのです」
「はい、分かりました。すみませんでした」
「キツい言葉に受け取られたかも知れませんが、ご理解ください」
「はい。先生それでは明日の朝、退院します。いろいろありがとうございました」
「手術の方は順調に回復してますから、心配はありません。あとはご自宅で静養してください」
「今後は外来でお待ちしております。ではお大事に」
そう言って先生は出て行かれた。
「・・・・・・」
☆
先生の言ってることは正しい
退院延期の許可はとっていたのに・・・
正しい意見だから反論できない。
スジも通っている、理論的で立派なご意見だ。
でも、病人にはキツイ言い方だったのでは・・・。
そのあと、M氏はベッドでじっと我慢してる気配だった。
たしか、M氏は入院・手術から一週間も経ってない筈だ。
口には出さないが辛かったことだろう。
ストレスでMさんの具合が悪くならなきゃいいが。
その夜はいつもより静かな822号室だった。
☆
自分の患者がとった行為に、言いにくいことをハッキリ言う先生の勇気。
回診の先生へ許可を得ていながら、一方的に注意され、我慢するM氏。
☆
立場によって、それぞれ見方が変わる【M氏事件】であった。
自分は入院からもう12日目・・・・他人事ではない。早く治して退院しよう!
おじいちゃんとおばあちゃんも言っていた
「勇気を持て!」「腹がたってもこらえるわ」
「ふんどしを締めなおす」
褌(ふんどし)は、日本の伝統的な下着。医療用の下着であるT字帯も越中褌の一種。
手術時にT字帯を付け、それ以来退院後もフンドシを着用している。
人前で下着になる事もないので機能的で便利。
昔からの日本の伝統、よく出来ているとつくづく思う。
きょうは入院時のふんどし(褌)の話。
隣のベッドに長期入院していた80代のおじいちゃんのこと。
(結果、3ヶ月間位の入院だったが、この病院の一般病棟では例を見ない長期入院だとか)
長期入院の理由はお腹の手術傷がなかなか塞がらないから。
このおじいちゃんもストーマかもしれない
手術した当時はふんどしを締めていたという。
ボクが入院した時、そのおじいちゃんはすでに2ヶ月も入ってると言っていた。
耳が遠いらしく話す声が大きい。
おじいちゃんのところには一週間に一、二度、小太りのおばあちゃん(奥さん)が見舞いに来る。
おばあちゃんは耳は遠くないが足が悪いらしい、目も悪いと言っていた。
ぼくとはユニット家具で仕切られているのだが会話はよく聞こえてくる。
この二人の話は楽しい。耳が聞こえないから、かみ合わない会話になる。
おばあちゃんは昼頃お見舞いに来て一緒に昼食をとる事が多い。
そして、今日もいつものように昼食が運ばれてきた・・・
「これ、お前にあげるよ」
「ありがとう」
「・・・」
「あげるって言ったのは、それじゃあないよ」
「これって言ったでしょ」
「それじゃあないよ、これだよ」
「これっていったわ。それだったら私、要らないわ!返すわよ」
「お前はこれ、好きだと前に言ってただろ!」
「言わないわよ、それは体にいいからあなた食べて!」
「これ、オレが嫌いなの知ってるだろ!」
「知らないわよ、聞いたことないわ」
「家でいつも言ってるだろ!」
「知らないわよ、ここは病院でしょ」
「病院でも家でも同じだろ」
「同じじゃないわよ、病院と家とは」
「同じじゃないか、じゃあ残すからいいよ」
「あら、そうなの、残すなら私いただくわ」
「いま嫌いって言ったじゃないか」
「残すと看護婦さんに悪いし、もったいないでしょ」
「だから太るんだよ」
「・・・あなたが食べろと言うからでしょ」
「そうか、俺のせいか」
まぁこんな感じで会話は延々と続く。
痴話げんかが混じるが優しい老夫婦である。
実はこのおじいちゃんは病院の看護師さんたちには有名。
童話の絵本に出てくるようなおじいちゃんで、とても元気。
毎日、8の字廊下をよく歩く。
直腸ガンのところでもふれたが一日に9000歩とか歩く。
だからほとんどの看護師さんも医師も廊下で会っている。
「あぁ、いつも歩いてるお爺さんね」と言えばこのおじいちゃんのこと。
もうひとつ有名なのがこのおじいちゃんのスッポンポン。
いつも浴衣にノーパンで前をはだけて寝ているのでも有名。
自分のベッドだし、カーテンを閉めれば誰にも見えない訳だが
看護師さんは朝、昼、晩と夜中も患者さんを看て廻る。
「○○さん、出てますよ、T字帯はどうしたの?」
初めて看に来る看護師さんは驚いて声を掛ける。
「ああ、そうかい。だいじょうぶだよ」と答え、おじいちゃんは平気だ。
何がどう大丈夫なのか、堂々たるものだ。
しかも、それもどうやら大きくて堂々としているらしい。
普通ならセクハラかもしれないが、このおじいちゃんの場合はご愛敬。
最初は看護師さんも先生も指摘していたのだが・・・
「この方がラクだし便利なんだ」と、全くパンツもふんどしも穿く気配が無い。
そのうち介護の皆さんも慣れたようで、それが当たり前になった。
廊下に出る時はおじいちゃんのベッドの前を通るのだが
カーテンを閉め忘れて寝ていることが多い。
覗くわけではないが見えてしまう。やっぱり堂々としており
あどけない寝姿に頬がゆるむ。
「ふんどしを締めなおす」
気を引き締める、油断しない 、奮起するなどの意味だが
締めてないせいか、緊張感も警戒感もまったくなく、無防備状態 。
いつも平和な鼾が聞こえてくる。
このおじいちゃんとは退院の日に挨拶をしただけだったけれど
おばあちゃんと手に手をとって、ボクより二日早く退院していった。
3ヶ月間の入院だったと話していた。
廊下を一生懸命歩いていたおじいちゃん
いまではふんどしを締め直して、散歩を楽しんでいる事だろう。
仲良きことは美しき哉・・・・。
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アナと言えばANAを思い出す人は今どきの人
昔こんなアナが流行りましたょ。
♬ 山のアナアナアナアナ・・・
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