完全無穴になった。直腸ガンによるストーマ手術(人工肛門)は想定外。人生初の入院生活と人工肛門(ストーマ)となって退院するまでのてんまつ記。

白内障手術、体験報告

白内障手術、体験報告

2017年8月21日

とうとう自分の目をアクリルレンズに交換しました。
高齢者の多くが年齢と共に視力が衰えてきます。
約3ヶ月にわたって両眼を入れ替えた(白内障手術)のですが
ストーマの方だけでなく白内障の方の参考になれば幸いです。

湘南鎌倉総合病院9月26日

白内障手術の説明会を聞きに湘南鎌倉総合病院へ行ったのは8月21日でした。
約5年前から緑内症(両眼圧;30)で眼科に通っていたのですが
この夏頃(両眼圧;15)、数値も少しずつ下がっており
とはいえ、眼圧は夏場になると下がる傾向があると眼科の先生は言っていました。

高齢になると話題は病気の話が中心です。
知人にも白内障手術を受けた方が何人も居ます。
どなたも明るくなった、よく見えるようになったと言われます。
しかし、いざ自分の目玉を人工レンズに交換するとなると
あれやこれや考え、なかなか決断する勇気が出てこないのです。
でもお医者さまがやったほうがいいと強く勧められ、
7月に紹介状を書いていただき湘南鎌倉総合病院へ出かけ
眼科で一通りの検査を受けました。

8月の病院の説明会ではビデオ画像の後、
手術の説明があり、質問を受付ていました。

白内障説明会

その日、集まっていたのは自分と同じように
1ヶ月前に白内障手術の1回目の診察を受けた方たちでした。
手術はあと1ヶ月後(9月末)頃から順次行うと説明されました。
湘南鎌倉総合病院では、申し込んでから手術まで、2ヶ月程度かかる計算になります。

説明会参加者で手術を受ける方はほとんど高齢者でした。
長生き社会を迎えたため、白内障手術は人気の高い手術のようです。
年齢的にみると白内障患者は70歳以上が70%、80代ではほぼ100%だそうです。

白内障は目玉のレンズ部分(水晶体)が古くなって濁ってきたものを
人工のレンズ(アクリル)に入れ替え、
スッキリよく見えるようにする手術方法です。



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レンズの選定

前もってレンズを決定するため、
自分の目に適した眼内レンズを選びます。

多焦点

レンズには多焦点と単焦点があり
多焦点の眼内レンズ(自費:両眼で約72万円・病院によって異なる)は
遠くも近くもよく見えるレンズのため、めがね不要と言われています。
高額でも老眼鏡も遠近のメガネも不要なら多焦点はよさそうです。

単焦点

単焦点の眼内レンズ(保険適用:両眼で約5万円・1割負担の場合)には
「遠く合わせ」と「近く合わせ」の2種類があり、遠くがよく見えるレンズを選べば
近くを見る眼鏡が必要で、近く合わせを選べば遠くを見る為の眼鏡が必要との事。
また最近は乱視に対応するレンズも用意されてる(湘南鎌倉総合病院)そうです。

手術では高齢者の多くが単焦点で「遠く合わせ」を選ぶそうですが
圧倒的に単焦点、遠く合わせを選ぶ方が多いのは
費用の問題だけでなく。口コミなどにも関係あるようです。
しかし、ゆくゆくは眼内レンズも多焦点時代になる気がします。

こちらの病院で単焦点を選んで両眼を行うと
片眼の手術後、間を開けてもう一方を行うため
2週間以上はかかるといわれました。

多焦点の場合は、2泊〜3泊で両眼を行うため期間約1週間程度とのこと。

質問タイムで手術の期間について質問してみました。

【質問】
「多焦点の場合、手術は2〜3日で両眼出来るのに
単焦点の場合、なぜ間を空けなければ駄目なのでしょうか?」

※この質問については受付で聞いて下さい。と言われ
 説明会の会場では回答は聞けなかったのですが
 受付でその事を訊ねてみました・・・すると

【回答】
それは保険適用(任意保険)の関係で間をあけており
国がそのように決めているとの事。

ということで、国が決めていると言うことですが
どうやら民間の保険が関係しているようです。
従ってほかをネットで調べてみると
単焦点でも2泊3日で出来る病院もあるようです。
ただ、多くの高齢者が術後に入院保障や
手術での保障を受け取る為の考慮かもしれません。

任意保険に加入されている方は両眼・片眼・期間について
手術前に保険会社へ確認した方が良さそうです。

自分は他の病気で湘南鎌倉総合病院へ通ってる事もあり
ストーマ(人工肛門手術)で入院の経験もあるため
一泊二日コースで右目と左目を行う事にし
9月25日と10月5日の2回に分けて手術をする事にしました。

◎9月25日、左目(単焦点⇒遠く合わせ)
◎10月5日、右目(単焦点⇒遠く合わせ)

9月25日、左目手術。

朝9時40分に手術開始。
当日は8時に病院へ行き承認書類の提出など入院手続き後、
カーテンで仕切られた個室?へ案内され点眼が始まります。
3種類の点眼を2回繰り返し左腕に点滴が始まりました。そして手術室へ。
ベッドに腰掛けるとすぐに乱視だから眼に印をつけますと言われ
どんな風にするのかと固まっていると
ペンのようなもので眼の中に印をつけました。「イタッ」。

ベッドに横になるよう指示され、各種計器を取り付け、洗眼などの目薬を点眼。
眼だけの部分麻酔なので手術状況は全て分かります。
左目だけ穴の開いた布状のものを顔にかぶせます。
緊張で体がコチコチになっています。
「麻酔します」「始めます」と言いながらカメラのレンズのような機械が
目の上に現れ、何か作業を始めたようです。

前もってどんな風に手術をするのか調べておいたのですが
眼の角膜に穴をあけ中の水晶体(白内障の眼は白く濁って堅いとか)を
レーザーで砕いて吸い取りキレイに取り除いてからレンズを挿入して固定する。
手術はこういう流れでおおよそ10分以内と理解していました。

痛くはないのですが眼に対して何をしているのかを想像するため
穴をあけている、砕いている、吸い取っている、レンズを嵌めている・・・が
全部見える気がします。

しかし実際に見えてるのはキレイな光がさまざまに変化したり
水(薬)を流してるからか、オーロラのように光も流れていきます。
・・・ ・・・「終わりました」の声に全身の力が抜けました。
「緊張されていた様子が各種計器に現れていましたよ^^」
「とっても怖かったです^^」
こうして無事手術は終わりました。
時計を見ると、ほんの5〜6分だったようです

眼帯をして一泊し翌朝眼帯が外されると
光がまばゆく、片目だけでも景色が明るくハッキリ見えるようでした。

・・・次は九日後に右目の手術です


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10月5日、右目手術。

一泊二日の左眼白内障手術では湘南鎌倉総合病院の906号室に宿泊しました。
5年半前に直腸がんから人工肛門で3週間あまり入院した時は822号室
今回は922号室でストーマになって入院した部屋の真上でした。
窓からの風景もほぼ同じ。でも山の木が全体的に大きく成長しており
ちょっと趣が変わっていたようです。

922入院病室から
入院病室922号から5年ぶりに見る山の木は皆大きく成長していた

10日前の左眼の手術の時はドキドキハラハラでしたが
今回右眼の場合は前回に比べ、緊張の度合いは少なかった。
同じ事をするのだと分かっているため余裕もありました。

最初の左目手術をして3日目頃から左側頭部の偏頭痛に襲われ
ロキソニンとかセデスとかの市販薬を飲んでも収まりません。
左目をやって左側頭部のため、どうしても関連づけて考えてしまいます。

手術6日目に眼科へ行き左目の術後定期検査の後
同病院の脳神経外科へ行きCTを撮っていただき
セレコックスという錠剤を飲んだら、飲んでる間は痛みがありません。
しかし、薬が切れると痛み始めます。

面倒な目薬だが・・・

手術を終え、一番大変だったのは手術そのものより点眼目薬だった気がします。
この点眼は10月いっぱいは続きます。
緑内症の点眼が3種、これは以前からで、もう5年超に加え
手術3日前から新たに3種類の目薬を5分間隔で朝昼晩と差します。
都合6種類を3日間はなかなか面倒でした。

左側頭部の偏頭痛は右眼の手術を終え、翌日眼帯を外してからは軽くなったようです。
でもCTのあと、脳神経外科の先生がMRIでも調べておこうと、後日の予約をしました。

目薬
たくさんの目薬
しかし術後の目薬はそれ以上に面倒です。
左右とも同じ目薬ですが、別々に差すよう言われたため、9本を5分間隔で朝昼晩
手術後からの目薬は就寝前にも点眼・・・・これはなかなか根気がいります。

偏頭痛でMRIも。

そして(10月9日)祭日にもかかわらずMRIを撮って来ました。
明日、脳外科でMRIの結果説明と、手術後初の眼科外来ですが
本日帰宅後はPCの前でブログの記事を書いています。

眼の具合ですが両目開眼により以前よりは大概のものがハッキリ見えます。
術前に遠く合わせ・近く合わせレンズの選定で、ほぼ毎日パソコンを見てるから
近く合わせのレンズがいいかとも思ったのですが、遠く合わせレンズを採用したため
PCの前では眼鏡が必要だろうと言われていました。

手術後はメガネ不要?

しかし現在はメガネ無しでタイピングをしています。
文字を大きくしないと少し見えづらいのですが、以前のPC用メガネも
遠近両用メガネも合わなく使えなくなりました。

両目とも乱視なのでメガネに乱視矯正を入れていた為でしょうか
今回の手術で、両眼ともに乱視用レンズを入れたため
従来のメガネに入っている乱視は不要という事かも知れません。
どのメガネをかけてもボケます。

白内障の「遠く合わせ」レンズだと近くを見るときは
近視用や老眼用のメガネが必要とありますが
現在は普通の日常生活にメガネは不要のようです。

しかしレンズが自分の目に馴染むのは1ヶ月程度と言われているので
この先どういう風に変化するかは不明です。(1ヶ月経ったらここに追記します)
手術後に調べた時、視力検査では裸眼で0.8ぐらいと言われました。

10月10日が右眼の外来とMRIの検査です。
順調だとは思いますが医師でなきゃ分かりません。
ただ偏頭痛は左目手術でレンズ、右眼は従来の水晶体ということで
ガチャ眼が続いたから偏頭痛が出ていたのかも知れません。
右眼手術が終わった時、執刀医が眼精疲労が出る人もいると言ってたのが
この偏頭痛だったのかも。

このブログはストーマや人工肛門の情報がメインなので
白内障はあまり関係ないかも知れません。
しかし直腸がんや人工肛門・ストーマの方でも
歳を取ると白内障はほとんどの皆様にやってきます。

そんな時に少しでも参考になればと思って
白内障手術の体験談を記しています。


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右眼の経過・偏頭痛・前立腺

10月10日の湘南鎌倉総合病院への外来予約は大忙しでした。
右眼の経過は順調で、手術5日目で視力は1.2まで出てるそうです。
眼圧は15で、まあまあ。13日には左目の経過検査です。
視力が上がっている事を期待しています。

偏頭痛は止まっているのですが、左側頭部に多少違和感があるのと
肩こり(首も)あり、ちょっと心配でしたが、脳神経外科へ行き
MRI画像の結果を説明していただきました。結果はセーフ。
神経、血管など異常はない。
やはり偏頭痛は眼精疲労だろうと、医師が説明されました。

5年前から前立腺がんの疑いがあり、徐々にPSA数値が上昇するため
2015年から前立腺がんの進行を抑えるためリュープリン注射を打っています。
当初は3ヶ月おきでしたが、今は6ヶ月毎の注射になりました。
朝の採血によるとPSA値は0.1・・・と低数値になっていますが
医者によるとこの注射、止められないそうで、また6ヶ月後に注射します。

本日は朝8時半に採血⇒眼科⇒脳神経外科⇒泌尿器科と各医科の受診が重なり
どうなる事かと心配でしたが、空き時間に上手く診察していただき昼前に全て完了。
取りあえず心配していた頭痛に異常がなかったのと視力が出てきた事で
ひと安心です。次は13日の金曜日です。左目の視力アップを期待しています。
このあとも白内障手術経過と状況を綴っていく予定です。


両眼の経過・予約外来

10月13日の検査。
3日前に右眼の術後5日目の検査が終わったばかりなのですが
10月13日にまた検査に行きました。
今回は両眼の眼圧、視力を行い、その後、担当医師の診察があり
順調だと言われ、次回からはこの手術を紹介した眼科にかかるよう言われました。
しかし、3ヶ月検診と6ヶ月検診は当病院へ来るよう言われました。

ちょっと気になる事があったので先生に質問しました。
「先生、眼内レンズには左右に支えのような」足のようなのがあるのだが
これは眼に装着するとき左右に嵌めるのか、上下に嵌めるのですか」と。
嵌めたレンズが動かないよう、固定のための支えだと思うのですが・・・

答えは「レンズはその人によってそれぞれで、左右、上下と決まってはいない」
ただ、「乱視のレンズの場合は角度を合わせるため前もって角度を決める」のだそうだ。
目頭と目尻に支えが来るようになってるのかと思っていました。

そう言う事だったんだ。手術時に医師が眼に印をつけてビックリしたのは
乱視の眼にレンズの角度を合わせる為だったのですね。
それにしても乱視ののメガネも眼内レンズも、そんな風に位置調整してるのだ・・・
・・・でも、結局その乱視と角度の事はよくわかりませんでした。

いずれにしても、手術後の経過は順調という事で
次回からは当院を紹介した谷野眼科へ行って治療を行うように言われました。

ということで、白内障手術は終わりのようです。

白内障手術の感想

2週間近く、頭を洗ってはいけない。眼に水が入ってはいけないから顔は拭くだけ。
同じ目薬だが、右眼と左目の手術日が異なるので、目薬は別々のものを使う。
夜寝るときは保護用のメガネをつけて寝る・・・等。

何種類もの目薬を朝昼晩、就寝前と5分空けて差すのが一番面倒でしたが
シャンプーは3日目頃からしてました(病院へは内緒)です。
お風呂へ入るときにプールで使う水中メガネを着け、細心の注意で頭を洗いました。

目薬も時々忘れたり、順番(三本の内二本とか)も、ちゃんと出来てない日もありました。
しかし、最初の手術、左目は20日経過、右眼も12日経過しました。

視力はかなり良くなった気がします。
偏頭痛も当初だけだったようでその後は痛みません。
白内障手術、その後の経過を記してきましたが。

もし、白内障で見えづらい方は早めの手術をお勧めします。
痛くなくて簡単、術後は翌日から、眼には違和感がありません。
あとは1ヶ月くらいで視力がどこまで回復するか・・・楽しみです。



11月15日、白内障手術経過。

白内障手術、左眼が9月25日。右眼は10月5日でした。
白内障手術以来、数回病院へ通いました。
両眼とも1ヶ月検診が終わり、従来(3年間)通っていた近くの眼科へ
白内障手術報告と緑内障の目薬をいただきに行き診ていただきましたが
両眼とも異常なし。眼圧も15と13で調子は悪くない。
視野検査も受診し、白内障手術前と同じ。
その他、網膜にに良化傾向が見られ、白内障手術は良かったと
かかりつけの医師が診断されました。

上記のように問題なく手術は成功という事ですが・・・
自身の1ヶ月経過後の感想は良かった事と困った事があります。

良かったのは視力が上がった事です。
両眼とも遠く合わせのレンズにしたのですが
日常はほぼメガネ無しで、パソコンも裸眼で触っています。
日差しの強い日は以前より眩しく感じるためサングラスをかけます。
メガネ無しで日常生活が行えるのは眼内レンズに
乱視矯正レンズを使用したからだそうです。

悪かった事は眼の汚れ(飛蚊症)がよく見えるようになった事です。
白い紙を見ると無数の細かい点(ゴマをまいたような)が見えます。 
天気の良い日に空を見上げると沢山の小さなゴミ・ゴマが見えます。
これは手術の影響か何かおかしいのでは・・・で、医師に相談しました。

「残念ながら、これは以前は見えなかったのだが手術で視力が上がり
今まで見えなかったものが見えるようになった、つまり飛蚊症です」と。
異常でもなんでもなく、これは治せない、とのこと。但し、いまに慣れます。
硝子体中のゴミのようです。この程度(画像を用意して見せた)なら慣れます。

現在でも飛蚊症はレーザーで治す方法もあるようですが
慣れて気にならなくなれば、それでもかまいません。
原因が分かったのでひとまず安心です。

これで眼の心配は当面(一生)無くなったのですが
白内障手術をお考えで乱視の方はぜひ乱視矯正レンズをお選び下さい。
ただし、全ての病院でこのレンズを使用した手術が行えるわけではない。
かかり付けの眼科医で緑内障の権威は、
やはり湘南鎌倉総合病院を紹介してよかったと、言われました。

最後に飛蚊症は現状程度なら慣れると思うが、症状が進めば手術もあるし
医学はどんどん進歩するからきっと良い方法が出てくるだろう。
そんな話で、7月に紹介状を書いていただき、4ヶ月後に報告。
今後も月1程度、緑内障の治療を続けていくことになります。



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