完全無穴になった。直腸ガンによるストーマ手術(人工肛門)は想定外。人生初の入院生活と人工肛門(ストーマ)となって退院するまでのてんまつ記。

オツムは確かだがオムツには困った、という先輩。

オツムは確かだがオムツには困った、という先輩。

「類は友を呼ぶ」と言うことわざがある。

大阪万博以来、数十年間お付き合いさせていただいている先輩に
お会いするのは7年ぶりだった。
むかし、万博の仕事や映画の仕事をした頃の先輩である。
「あの頃はお互い若かった」元気だった、と先ずは生大ジョッキで乾杯。

生ビールで乾杯

そして

「万博の頃は良かった」・・・・・・・・・・・・・・・・42年前の話だ。
「ボーイスカウト 世界ジャンボリー」・・・・41年前の朝霧高原。
「アラン・ラッドのシェーン」のパンフレットを作った頃の事。
デザインの取材やロケでご一緒した、懐かしい話に花が咲く。

あの頃は仕事の後、銀座のクラブによく行ったね〜
あのクラブのママはどうしたかな〜
あれから40年!いまではストーマのお爺さんとオムツのお爺さん。

あの頃は70代や80代になったお爺さんが
街の飲み屋で酒飲んでるなんて信じられなかったね〜
日野原先生は101歳で、でも元気だね〜、と話はとりとめない。
86歳と言うことは、あと何回くらい君と会えるかね〜。



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やはり年を取ると体の話と病気の話になるのが定番。

腎臓と心臓と高血圧、腹部には動脈瘤もあるし・・・それに
「実は私はオムツしてるのよ」
「オツムは確かだと思うがオムツにはまいったよ」
「ずいぶん前から前立腺もおかしいし、思わず出ちゃうんだよ」
「赤ちゃん返りだよね」
「君も前立腺、なんでもなくて良かったね、これからは定期的に検査した方がいいよ」

そんなお話しをしながら、先輩は何回もオシッコに行く。
「オムツ付けてるならトイレに行かなくていいんじゃないですか」
「そのまましちゃえば・・・」と言うと
「そうは行かない。いや、そういう訳にはいかない」
「それにしても最近のオムツはよく出来ているよ」
「漏れてる感じもないんだけど、濡れてる感じが全くないんだよ」
「おかげで最近の赤ちゃんはオムツかぶれが少ないらしい・・・」
「とうとう赤ちゃん還りだね」

「うちの老犬もオムツしてるんですよ」
「ところ構わずしゃがんでやってますよ」とボク。
「犬もオムツするの?・・・」

若い時とちがい年を取ると病気の話が延々と続く
とうとう自分の病気もお話しする事になった。
ストーマだというと「えっ、それは何?」と聞く
ストーマという英語はまだまだ普及してないようだ。

「人工肛門になっちゃったんですよ」と言うと「渡哲也のアレの事!」と聞く。
年寄りでも渡哲也と言えば映画より人工肛門の方を思い出すらしい。
「身体障害者4級になっちゃいました」と伝えると、それは大変だ、大丈夫なのと聞く。
「酒も飲めるし、トイレの事も、かえって以前より便利ですよ」と強がってみる
「それは大変だったね、でもその程度で良かったね」と慰めてくれる。

ビールと焼酎を飲みながら昔話に3時間・・・、
「先輩はオムツでもオツムはしっかりしてますね」と冗談を交わしながら
元気でがんばろう!と乾杯、再会を約して別れた。



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